二人でお茶を

 少しだけ日が昇るのが早くなった冬の終わりの朝、寝台の上でフリオニールは長年のパートナーであるセシルとシーツに包まりながら、その息を落ち着けようとする。裸の肌の熱さが、段々に部屋のひんやりとした空気に馴染んでいくのを感じ…

Killing me softly with his song

 目覚めた瞬間の倦怠感に、ああ、なにやってるんだ、と一回目のため息。なにが悲しくてソファーの隅で膝を抱えた姿勢で目覚めるなんてことが起こるんだ。淀んだ空気――おそらく昨日のらんちき騒ぎのせいだ、酒と煙草の匂い。どちらもお…